書道とは何か——習字・カリグラフィーとの違い

JOURNAL · 書家に聞く

書道とは何か——習字・カリグラフィーとの違い

書道とは「筆で自分を表現する芸術」。習字(書写)や西洋のカリグラフィーとの違いから、臥龍会 三代目・日賀野琢がやさしく解説します。

一言でいえば、書道とは「筆で自分を表現する芸術」です。同じ文字を書いても、二つとして同じ線にはなりません。その一本の線に、書き手の心と個性がのる——それが書の面白さです。

習字(書写)とは違う

初めての方には、まず「書道は習字とは違う」とお伝えしています。習字は、小学校・中学校で学ぶ「書写」。お手本を見て、その通りに正しく整えて書く練習です。大切な基礎ですが、目的は「正しく書くこと」にあります。

書道は、そこから一歩進みます。高等学校以降、文字は「表現」の対象になります。整っているかどうかではなく、その人らしさ、その一枚にしか宿らない気配を大切にする。だから臥龍会では、上手い・下手という物差しではなく、文字を通した自己表現を何よりも大切にしています。

「書」と「書道」——“道”が入ると変わるもの

さらに言えば、「書」と「書道」も少し違います。「道」という字が入ると、そこに精神性や、学び続ける姿勢、受け継がれてきた規範といった、いわゆる“道”としての深まりが加わります。一方で、純粋な視覚芸術として捉えるなら、それは「書」——The art of 書です。この捉え方は、国や文化を越えて通じると感じています。

西洋のカリグラフィーとの違い

欧米の方にとって、筆で文字を書くことは「カリグラフィー」、つまり日本でいう習字やレタリングに近く、「文字をいかに美しく書くか」に重心があります。そのため、「文字そのものを通して自分を表現する」という感覚は、最初はつかみにくいようです。

理由は、文字の成り立ちにあります。漢字は意味を表す「表意文字」、アルファベットは音を表す「表音文字」。漢字は一字が意味を持つからこそ、その形や美しさに書き手の思いを盛り込むことができる。文字を書くことが、そのまま表現になる——ここに書道の核心があります。

あなたの一枚を

上手い・下手ではなく

臥龍会が大切にするのは、技術の巧拙よりも「その人らしさ」です。人に心があるように、文字にもその人、その文字の個性が宿ります。だからこそ、同じ言葉を書いても、仕上がりは一人ひとり違う。初めての方でも、自分の線が立ち上がってくる瞬間がある——それが書の喜びです。

企業のロゴや記念品、空間を飾る一点から、訪日の方に向けた書道体験まで。「書で何かを表現したい」と思ったとき、その入り口はいつでも開いています。お気軽にご相談ください。

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